2016-07-01から1ヶ月間の記事一覧

『忍びの国』和田竜 実力と報酬は一致するのか

石川五右衛門のお話かと思いきや五右衛門は三枚目で終わりましたね。ただ、本物の五右衛門はこのあと15年後に死ぬので、最後の最後まで生き延びる設定なのでしょう。 忍術がずば抜けた(超人の)体術のような感じになっているので、その辺は割り切って読むし…

『土の中の子供』中村文則 落ち着くってどういうことなの。

表題作『土の中の子供』と『蜘蛛の声』の短編2編を収録。芥川賞受賞作。表題作は自分一人では闇に向かうしかない二人が光に向かって歩き出せそうな感じがするこのところ読んだ中村文則では希望の見い出せる本です。蜘蛛の声はこういう人たちはこういう声が…

『ゆりかもめ』国際展示場正門(ビックサイト)にはSuicaで乗っちゃダメですよ。

イベントと言えばビックサイトですが、ビックサイトには2路線が乗り入れてます。 「大崎」と「新木場」からはりんかい線。もうひとつは「新橋」からのゆりかもめですね。新橋から国際展示場正門までは380円なのですが、Suicaで乗ると381円と1円高くなります…

『しゃぼん玉』乃南アサ ほんの些細な出会いがきっかけになる。そのきっかけに気付きさえすれば。

ちょっと悪い方にズレてしまうと、自分だけの力で修正するのはなかなか難しい。というか、このところそんな本ばかり読んでるなぁ。このままじゃ心が病むかも。 本人さえ、どんな手助けが必要なのかが分からなくなってしまっているのに、誰がどんな力を貸して…

『王国』中村文則 蜘蛛の巣にとらわれたかのように身動きが取れない。

最も古い職業と言われる売春。二番目と言われる掏摸。職業なのか悪事なのか。その中に悪意ではなく芸術性を見い出すことで職業と言えるのかもしれない。前作(と言っていいのか)の『掏摸(スリ)』で、圧倒的な悪意を見せつけた男がまた彼らを取り込んでい…

『掏摸(スリ)』 中村文則 自分のルールを守りたいからアウトローで居るのに、何故力の強いやつに振り回されなくちゃならないのか

俺は悪いことする奴は嫌いだし、生まれのせいにするのはもっと嫌い。 そして、仕方ない、と思っちゃいけない。 暴力のなかで生まれる人格を乗り越えさせようとしているんだよね。 そうじゃないときもあるから中村文則が根本的にどんな人間なのかは分からない…

機関車トーマス 一生懸命走ってます。

昨日、妻がふと会いたくなったと言うので見に行きました。躍動感の欠片もない写真ですね。自分でもこの才能のなさを残念に思います。ちょっと煙をはいているのに気がついて下さい。 トーマス達はお休みの日にしか走らないのですが、(だからこそ)いつも予約一…

『ねこまたのおばばと物の怪たち』 香月日輪 私を受け入れてくれるのはここだけ…。いいえ、おまえが心を開けば誰もが受け入れてくれるんじゃよ。

悩める小学生が元気を取り戻すには最適ですね。ちょっと疎外感をまとっている子、意味もなくいじめをしてしまいそうな子には是非とも読ませましょう。 でも、心の拠り所が妖怪だと解決しないかな。自分で前向きに考えることができるようになれば強くなれるよ…

『地球平面委員会』浦賀和宏 望まぬ名と剣を持たされた理不尽さを乗り越えたとき、彼は勇者となるのか愚者となるのか

大学の変わったサークルで楽しく遊ぶ。 SOS団の大学版かと思っていたら、ある意味あってたけど、根本的に違ってた。設定を上手く使っているというか、設定事態がミスリードだし、誰もが感じている「あの世界」での「あの謎行為」に立ち向かっているとは思い…

28年6月に読んだ本 3冊

kind-of-four.hateblo.jp kind-of-four.hateblo.jp kind-of-four.hateblo.jp3冊しか読めなかったのか。