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『玻璃の天』 北村薫 今の15才に常にこの感性をもとめるのは難しいが、着物を着たときに垣間見ることが出来るだけでも良しとしましょう。、

夏なので長編を避けてみたのですが…
北村薫は10年以上前に『スキップ』『ターン』『リセット』の三部作を読んだきり。
スキップ (新潮文庫) ターン (新潮文庫) リセット (新潮文庫)

中でも『ターン』は主人公の孤独な戦いを描いていたけど構成がとても新鮮でスリリングだったのを覚えてます。

玻璃の天 (文春文庫)
そしてこれはベッキーさんシリーズの第二弾と言うことです。
『玻璃の天』の玻璃(ハリ)に反応しちゃったわけです。『砕け散るところを見せてあげる』のヒロインの名前ですね。水晶のことでしたか?

だからシリーズものとは思わないで買ってしまいましたよ。それで、第一弾から順に読むべきか悩んで、第一弾も探したんだけど無くて第三弾は買ったんだけど結局これから読むことにしました。

幻の橋
想夫恋
玻璃の天
の連作3短編を収録。シリーズでは9短編になるのかな。

昭和初期(9年くらいの設定のようです)の15才の女学生が主人公。
なんと言っても主人公の気品に感動。上流社会は残すべきだと痛切に感じました。
成り上がりがいけないとは思わないけど、どこに成り上がるのかがわからなくなってしまう構造が良くないのだろうね。
お金だけあれば成り上がれたのか。そこに品格を持った人たちがいるからこそ上に行きたいという心が生まれるのではなかったかな。
かつての戦国武将が戦いの中で歌を詠み、舞い、楽器を奏でたのも、品格のなかにカリスマを感じたからではないだろうか。

そんな上流社会にも更にその出自や実績から格差がある。本分を弁えながら苦悩する人たちがいることを感じさせる。
そっちの方をもっと出してくれればもっと楽しめた。第一弾を読んでないくせに勝手なことを言ってますが。