『国を蹴った男』伊東潤

城を噛ませた男』を読んだばかりの伊東潤さんの作品です。
6編の戦国時代物を集めた短編集ですね。知ってる人物やその回りの人物が題材になっていて興味が尽きない良い作品ばかりでした。

色々な出来事や人の思いなど、他の作家の方々と解釈と違っていたりしますので、「誰々の歴史と違う!」とかいう人にはお勧めしません。普通にその違いを謎(とかこっちが本当かもとか)として受け入れた方が面白いと思います。
私は、間違っているのかもしれないし合っているのかもしれない。間違っているとわかっていて敢えて間違ったままにしているのかもしれない。と思って読みました。

国を蹴った男 (講談社文庫)

一編目は武田の外様であり続けた男
二編目は三成と長束の微妙な関係
三編目は謙信と兼続の差を実感
四編目は前田利家とまつの微妙な関係
五編目は秀吉と堺の茶人の覚悟
六編目は表外作ですね。今川氏真を思う職人の覚悟

っていう感じで、知ってる人物なんですが、まるで知らない人物のように思えたりする。

また他の作品も読んでみたくなりました。