読み終わった

『あなたが愛した記憶』誉田哲也 愛する男の為に命を懸ける女。愛する男の為に他の男に身をゆだねる女。

そうです、二冊買ってしまったのはこの本です。 誉田氏のサスペンスというかミステリーというかホラーというかそういうところが好きなのでそれだけでも買いたく(読みたく?)なったのですが、題名と帯に書かれた内容のギャップにも惹かれました。だって、『あ…

『彼女が灰になる日まで』浦賀和宏 女の怨念はどこまで続くのか。怨念は愛に変わるのか

前作で瀕死だったフリージャーナリストの桑原銀次郎のシリーズ第四弾。 一応銀ちゃんは生き返ったけど、もはやゾンビなのか。覇気がない。 文章も同じ言葉の繰り返し。これは銀ちゃんの容態を表すためのテクニックなのかな。浦賀氏の劣化かな?前者という事…

『彼女の倖せを祈れない』浦賀和宏 彼女は本当に幸せなのか。オンナの幸せとはなんなのかを考えさせられる。

桑原銀次郎シリーズの第三弾です。 「銀次郎死す」もう死んじゃうの? いや、どうなの?今回は銀ちゃんは何もしないで殺される役でした。 でも、『彼女が灰になる日まで』があるってことは生きてるの?死ぬ前の話?『彼女は存在しない』みたいに別の話? 『…

『震える牛』 相場英雄 悪貨は良貨を駆逐する。悪は悪を呼びさらに深く潜っていく。

『ファントムの夜明け』を1月27日に読了してからほぼ一ヶ月本読んでなかった? 忙しいって言えば忙しかったけど、なんか読んだ気がするなぁ。 でも記憶が甦ってこない…やっぱり一ヶ月ぶりか。相場英雄ははじめて読みました。 本屋ではよく見かけたので気…

『ファントムの夜明け』浦賀和宏 その力は愛するものと巡り合う為に芽生えたのか。

時間かかった。 設定にのめり込むのが大変だった。 最後まで読んでこその浦賀和宏ですから。と思いながら一ヶ月かけて読んだわけだけど、最後の方は一気読みですね。それでも「ファントム」の「夜明け」に向けて話が進むのか、夕暮れに向かうのか色んな結末…

『MEMORY』本多孝好 男女の友情は存在する。いいや、やっぱり愛情なんじゃないかな。

「MOMENT」を再読して、「WILL」「MEMORY」とシリーズを一気読みしてしまいました。 3冊読んでの感想は「こんなバランスが丁度良いのかもしれないな」でした。 もうちょっと仕事人を読みたかったし、7年後の神田の事も知りたかった。でも、これでも十分だ…

『WILL』本多孝好 読み終わった

すぐに本屋に行って本多孝好を買ってきました。 『MOMENT』から7年後の森野が主役の連作短編です。 4ページしかないプロローグで泣いてしまいました。 森野の両親への想いを「森野葬儀店」に来る人たちの想いと共に少しずつ読み解いていく感じかな。 当然文…

『ストーリーセラー』 有川浩 あなただけを守ってくれる王子様を見つけるのは難しいことじゃないんだよ。それが本当の幸せだと信じ続けられれば。

昨年中に読み終わってますが書かず仕舞いでした。 AとBの二つの短編の連作と言うかカップリングのような小説。虚構と現実の境界線が分からなくなるような仕掛けでBにつなげていく仕掛けになってますが、はっきり言って蛇足でしょう。2010年のブック・オブ・…

『沈黙のエール』横関大 読み終わった

『グッバイ・ヒーロー』の衝撃には敵わないけど『チェインギャングは忘れない』と同じように影のヒーロー書かせたら最強だと思います。(影のヒーローって何だ) 誰が誰にエールを送っているのか。いつ助けに来てくれるのか。 でも絶対に居てくれる。そんな「…

『国を蹴った男』伊東潤

『城を噛ませた男』を読んだばかりの伊東潤さんの作品です。 6編の戦国時代物を集めた短編集ですね。知ってる人物やその回りの人物が題材になっていて興味が尽きない良い作品ばかりでした。色々な出来事や人の思いなど、他の作家の方々と解釈と違っていたり…

『家守』歌野晶午 今年のヤモリと去年のヤモリは同じヤモリなのか。また来年も同じ場所にヤモリはいる。

長編に定評がある?歌野氏の短編集です。 あれだけ上手に人をだまし続ける長編を書くけど、短編って切れが必要だよね。とか、生意気な感じで読みましたが、テンポ良く一気読みできます。今の事件と昔の事件が少しずれて重なっている。この重なり具合が良いで…

『ツナグ』辻村深月 気持ちって見えなくてもそこに在るんだよ

本当の辻は点が二つある旧字体ですね。 映画にもなったので俳優さんのファンの方なども知っているでしょうね。 まぁ亡くなってしまった人と、一度だけ会うことが出来る(ようにしてあげられる)力を持った人とその人に関わることで区切りをつけていく人たちの…

『城を噛ませた男』 伊東潤 生きることに必死になれる。死ぬことにも必死になれる。

歴史物はあまり読む方じゃないけど、人生を感じるものが多いですね。 「城を噛ませた男」は表題作含めた5編 の短編集。 策を練って裏の裏をかくけどその裏をかかれちゃうくらいの権謀術数を描いてあったかな? 面白かったのは「鯨のくる城」 くしくも今週行…

『夢の上』 多崎礼 生まれ落ちた時にその運命は決まるのか。それでいいのか。

文庫本にならない理由がわかった。とにかく『煌夜祭』が面白かった。こんなにいい作品を書く人ってどんな人?って思って多崎礼の次の文庫化を待ってたけど、待ちきれなくて新書?で読んだ…煌夜祭のように設定があるのも良いでしょう。設定からの推測も面白い…

『千年鬼』西條奈加 知らないほうが良い真実と知っていたほうが良い真実がある

西條奈加さん。知らない… 裏表紙の紹介文を読んで買ったけど、もっとましな紹介文書いてよ。ただのネタバレで、最初の面白味が半減。紹介文の内容が基本で物語が進むと思ったら、少しずつ近づけて行く流れなんだよ。 お話し全体は『いいお話し』でしたね。ち…

『彼女は存在しない』 浦賀和宏 大切な人を守るために。でもヒーローの正体は誰にもしられちゃいけないんだよね。

存在しない彼女とは誰なの? 存在しないはずなのに確かに存在している。 いや、存在するはずの彼女が存在しない。 自分を自分で分析して、たどり着く結末に答えはなかった。 巻き込まれた人は可哀想だけど、本当にあり得そうな現代病だから怖い。銀次郎シリ…