中村文則
表題作『土の中の子供』と『蜘蛛の声』の短編2編を収録。芥川賞受賞作。表題作は自分一人では闇に向かうしかない二人が光に向かって歩き出せそうな感じがするこのところ読んだ中村文則では希望の見い出せる本です。蜘蛛の声はこういう人たちはこういう声が…
最も古い職業と言われる売春。二番目と言われる掏摸。職業なのか悪事なのか。その中に悪意ではなく芸術性を見い出すことで職業と言えるのかもしれない。前作(と言っていいのか)の『掏摸(スリ)』で、圧倒的な悪意を見せつけた男がまた彼らを取り込んでい…
俺は悪いことする奴は嫌いだし、生まれのせいにするのはもっと嫌い。 そして、仕方ない、と思っちゃいけない。 暴力のなかで生まれる人格を乗り越えさせようとしているんだよね。 そうじゃないときもあるから中村文則が根本的にどんな人間なのかは分からない…
人間の内面というか欲望とかよくわからないものを表現するってすごいんだろうけどよくわからない。 芥川賞取るってこういうことなんだろうけど。これが全部「そう演じなきゃいけない」っていう私の演出で、誰も死んでなくて、「勝手に殺すなよ」と言って笑い…
自分を客観的に見ることって大事なようだけど無駄なんじゃないかって思う。 その見てるヒトって誰? 自分を見てる自分なんて不自然すぎる。その不自然にはまっちゃダメなんだ。でも、はまりたくなるヒトや、はめ込もうとするヤツがいる。そんなことを無視し…
理不尽な犯罪を犯す奴は自分勝手なんじゃなくて自分だけなんだ。自分だけ=自分さえよければ他のことはどうでもいい。結局自分勝手ってことか。 そんな奴らに振り回されてしまうのが現実。 物言わぬ大勢よりも文句ばかり言う変わり者が得をする世界。 誰が一…
解説やあらすじを書くつもりはないけど、そうすると何だかわからない事になりそう。と言っても、いつも何だかわからない事書いてるんだから一緒か。 という事でこんなのがあったのを思い出しました。書評記事に物申す!あなたの記事は「著作権」を守っていま…